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2015.09.30 Wednesday

SINGER MERRIT SR-4 シンガー メリット SR-4のモーター音はするが滑って縫えない ベルト交換





某ミシン修理専門店さんに持って行ったら

“ツインベルトは修理できないョ”っと、

言われて修理を断られたそうです。

面白そうなので修理を

お引き受けすることに…

ところがドッコイ! このSR-4!!
これがナカナカ、大変なことに

なってしまいました。


アクセサリーボックスにセロハンテープで

釜のふたの開閉板バネの部品が貼ってあります。


下糸巻きの動力をモーターから直の同一軸上で

クラッチを介して動かすという奇妙かつ、巧妙…
複雑にして難解な機構でスムーズな動きを実現しています。


確かに下のVベルトの山が飛んでいます。
コレじゃ滑ってしまいますよね〜

作業手順としては、外装を外してから

ベルト軸組をフレームから外した後、

軸組を分解してベルトを外して交換し、

軸組を組み付けてから、

2本のベルトが正常に機能するように調整する…


ハッキり言って、この構造… 

後々のメンテナンスなんぞ、

何も考えていないですね。

しかも小さなバネなんぞを組み込んで

珍妙、複雑に仕立て上げているところが

いかにも分解して欲しくないメーカーの意図が

見え隠れする構造です。


しかも、プーリーを外さないと上のベルトが

上軸か外れない構造… ものすごい手間が掛かります。

ある意味、スバラシイ…

しかも、ベルトの寸法が特殊…

規格のVベルトは1センチ刻みで
手に入るのですが… 合わない。
クリアランスが5mm程度でしょうか。
通常、5mm程度なら各部を調整すれば合うハズなのに…

調整可能などの部分をイジっても

無理そうです。

悩みに悩んだすえ、モーターのベースに

2枚/3.5mmほどのワッシャーを挿んで

ベルトの張りを調整することにしました。


糸が引っ掛かっていますね〜


釜周辺と送り歯のクリーニングを済ませて

釜のふたの開閉板バネの部品を組み込んで…



ベッド下にオイルを回せば完了なのですが、
ところでこの構造…  どれが下軸でしょう?
 

ということで動作確認をして
ハイ、作業の完了です。

シンガーのミシンを修理するなら

ブラザー黒崎


 



 

2015.09.28 Monday

JUKI Quality EX REALA Model OZC-39 JUKI クオリティ EX リアラの異音と回転が重たいほか 使用説明



 

何度か修理や販売をさせて頂いている
お客さまからのご依頼で、
大阪から便送で届いたミシンです。


大阪に住む従姉の方から譲り受けたとのことで

どうやら壊れているのでクリーニングも兼ねて
修理してほしいとのご依頼です。


どうやら… 壊れている… 

何処がどう壊れているのでしょう…


“聞いてないからよく判らない”とのことなので

質問はホドホドに。

お時間を少し頂けるとのことなので

細かいことには触れずにお引き受けしました。


こういう場合は慎重に

故障の有無を確認していくのがセオリーです。

ミシンの状態が把握できていないのに

いきなり動かすと現状が悪化する

可能性が有るからです。


試しにプーリーを手で動かしてみると

重い… “引っ掛かる”というよりは“引きずる”感じなので

潤滑不良かな… つまりオイル切れかも。

電動で動かしても壊れそうもないので

恐る恐る回してみると、ゴーっ… 

ンッッンー… まぁ、異音ですね。


 

こういう場合には一旦、電源を止めて

可動部にオイルを十分回してから

再度、電源を入れて各種可動や機能、

調節を確認するのがセオリーです。

オイル切れの状態で動作チェックの為に

ミシンを回し続けると軸受けからの異音や

可動部のガタや歪みにつながるからです。
 

ということで、

外装を分解してみましたが、とにかくホコリが多く

ハンドルの開口部から内部の基盤の上まで

侵入しています。

各部のホコリを注意しつつ吸引してから

可動部と軸受けにオイルを回し、

充分に行き渡ったのを確認してから通電しました。


釜もクリーニング済みです。


ミシンを回してみると音は正常に戻りました。


そのまま機能等を一つひとつ

確認しましたが特に問題は無さそうです。


取扱説明書が無いので

納品時に一時間半ほど使用説明をして

お渡しとなりました。

JUKIのミシンを修理するなら

ブラザー黒崎


 



 

2015.09.26 Saturday

baby lock Wave BL26WEXS ジューキ ベビーロック 糸取物語 ウェーブ BL26WEXSの糸立て棒修理




メカ的と、言うか…
物理的破損なので修理と言うよりは
補修なのですが。

裏技でしょうか…


まぁ、糸立ての棒が“ポッキり”とのことです。

ざっくりと補修の手順を書くと…

糸立て棒が折れた面を平に削ります。
削った面のセンターにキリを使って正確に穴を開けます。
この穴はこの後の行程でドリルを使って
穴をあけるときにぶれて斜めにならないように
するためのガイドなので軽くアタリを付ける程度です。
多分、6mmだったと思うけどドリルで穴をあけます。
ドリルは木工用で充分です。
余分が少ないので慎重に壊さないようにしましょう。

6mmの穴が下まで突き抜けたらOKです。
このとき、開けた穴が偏心していたら
今度はドリルにヤスリを噛ませて
穴を整えていきます。


低速で少しずつ正確に作業します。
こんな感じです。フチの厚みは0.5mm程度でしょうか。
これ以上、削ると強度的に問題が起こるので
この辺がベストでしょうか。


廃棄した糸立て台から棒の部分を
カットするのですが、差し込み部分が必要なため
8mmほど余分に切断します。


あけた穴に合わせて差し込み部分を削ります。
傷を入れないように段を付けながら
削るのは結構、難度が高いです。


これで差し込んで高さを調整してから
裏側に接着材を流し込んだら
ハイ、完了です。


キレイな仕上がりでしょ!
しかも結構、頑丈なので
充分、使用に耐えますよ〜



 

北九州でロックミシンを購入するなら
2015.09.25 Friday

brother PS-300 ブラザー PS-300の自動針糸通しの不調と返し縫いができない


 

見た目は小型のミシンとも感じられるPS-300

意外に大きく中級サイズと言える電子ミシンです。

他に兄弟機種が5種ほど生産されています。



お電話は症状をお聞きしたときは
“返し縫いができない”とのことでしたが…

お持ち込みいただき、試し縫いをしてみると

“返し縫いしかできない”状態でした。


まぁ、修理するには
どちらも大差ないかな〜ァ

なんて、気楽な感じです。

自動の針糸通しも使えないとのことなので
併せて修理ですね。
糸通しのフックは在庫がまだあるので

折れていたら新品に交換ですね〜


所見では送り歯の前後切替部分に
連動する箇所の固着かなぁと、思いました。


 

他の部分の潤滑不良や劣化も
充分に考えられるので、一通りチェックしていきます。

面板と針板を外した状態ですが、

送り歯直下や周辺ではなさそうです。
 

分解しつつオーバーホールを

進めていくことにします。


この辺でしょうか…

ココです。一枚上に写真では解りにくいですが
グリスが黄色…と、言うよりは

茶色に変色して周辺にコビり付いていました。


ということで、

キレイにした写真なのですが、新品のグリスは

透明に近いのでチョッと見にくいですが

タップり吹き付けています。


自動の針糸通しは内部のフックを調整すれば

まだ、使えそうだったので交換せずに調整のみです。


縫い目も返し縫いもスバラしい出来栄えです。


ということで、外装のもカピカです。
まだまだ使って頂きたいPS-300の修理でした。
 



 

北九州でブラザーのミシンを修理するなら

ブラザー黒崎


 

 
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2015.09.23 Wednesday

ある暑い夏の一日のミシン修理



この日、学校の四階にある家庭科室前に

9:20には到着していたのですが…


壁に設置されていた簡易の熱中症指数計は

厳重警戒レベルを超えて、
危険/体を冷やすになっていました。

ホントに今年の夏は暑かったです。



家庭科室の鍵が付いたキーホルダーです。

先生の力作でしょうか、チョッと可愛いですよね〜

ほんとうに優しさが伝わってきます。


糸が静電気で、こちらもチョッピりアート。


ということで

ある暑い夏の一日の

ミシン修理でした。


 

ミシンを修理するなら

ブラザー黒崎


 

 
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2015.09.19 Saturday

セイコー 腕ミシン TE-5 SEIKO TE-5 の整備 送り歯の高かさ調整及び釜周辺のクリーニング





しばらく時間が空きましたが、
“TE-5 SEIKO TE-5の整備 折れたボルト抜きの続編です。


とにかく、随分と使い込まれています。
回転も重たいので、やはり
オーバーホールが必要ですね〜


まぁ、布押さえの折れネジは抜けたのですが…


面板上部の折れネジも無事に抜けたのですが…
内部もかなりの汚れです。



針板の下も…


この状態です。


釜の蓋も…


オイルの給油の穴も…
針でつつくと革のクズが出るは、出るは…



とにかく美しくない… ドロドロです。


とにかく不純物というか、
有機物を
徹底的に排除する
作業を粛々、黙々と進めます。
送り歯のクリーニングも細かく念入りに
作業していきます。



とにかく時間を掛けてクリーニングですよね〜
かなりキレイになりました。


釜周辺で気になった腐食は
軽く研磨しています。




面板の内部もずいぶんキレイになりました。
ボディーはマズマズの状態になりましたので
一旦、作業を止めます。



さ〜て、いよいよ本番です。

実は面板が割れているんです。
このパーツは鋳造で
製作されているので大変です。

鋳物は通常の鉄部品と
溶接の内容が大きく異なり
強度を維持するのが難しく
技術と経験が必要となるのです。

まぁ、いわゆる鋳物の溶接ですね。
当然、僕はできません。
知り合いの溶接のプロにお願いする予定です。


ということで、コレからも本格的な整備が
続きます!  が、続きはまた次回で〜す。


 

北九州で腕ミシンを修理するなら

ブラザー黒崎


 
 
 
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2015.09.17 Thursday

Riccar MODEL RZ-777S リッカー・マイティー 送り歯の固着



 

縫い目の長さが変わらない… と言うか、

布を送らないとのことで

お預かりしたリッカー・マイティーです。




この名前、ご記憶にある方も多いと思いますが

“電子のお針箱 リッカーマイティー”ではなく、

前身モデルの… 言わば“機械式のお針箱”とでも

言いましょうか。


内部を拝見しましたがキレイです。

機械的な破損や故障は無さそうですね〜。


このツマミを回転させて蓋を開けて

カムを交換することで複雑な模様縫いが

可能となりまます。


配線ごと船から外した状態です。

キレイにクリーニングしましょう。

“振幅”… 確かに針の振り幅ですね〜 

あと針落ちの設定もレフト・ミッド・ライトと

言った具合にできます。




クリーニングして全体にオイルを回すと

何事も無かったかのように

布を送り始めました。


とにかく、
まだまだピカピカな機械式のお針箱です。


 

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ブラザー黒崎


 



 

2015.09.14 Monday

JANOME MODEL 766 職業用ミシン ジャノメ766のマグネットモーター交換



MODEL 766は国内で販売されていた

最後の鋳鉄製職業用ミシンだと思います。

ロングセラー商品として2000年頃まで

足ふみと電動のダブルラインナップで生産されていました。


当時、電動を選択したときに

このミシンに多く使用されていたのが、

ジャノメ純正のマグネットモーターです。
大きさはYDKの汎用ミシンモーターの
3倍程でしょうか。

軽量コンパクトで高出力だったため、

モーター本体のみで20kgを超えるクラッチモーターや

20万円を超えるような高価なサーボモーターの代用として

ジャノメの職業用ミシンの中では

かなりのシェアを獲得していたようです。


マグネットモーターはスイッチボックス、

ターミナルボックス、モーター本体という

3分割で構成されており、それらを繋ぐ

配線がテーブル下をぐるっと取り回しされています。

このモーターの特筆すべき点はコントローラーの

踏み加減に対するレスポンスの良さで、

サーボモーターのようにコントローラーから

力を抜くとクイックに縫製が止まり

惰力で数針進んでしまうことがないので

細かいコントロールをしやすいモーターだと言えます。


優れもののマグネットモーターなのですが、

ジャノメ社の部品供給及びサポートが終了したのは

5〜6年前のことででした。

マグネットモーターが純正だったために

他社での互換部品の製造が無く、

ジャノメでしか修理ができないために

サポートが終了した今、交換するしかないという

皮肉な結果となってしまいました。

今回もマグネットモーターの故障で

交換することになったのですが、

クラッチモーターやサーボモーターを組む

予算が無いということです。

汎用の職業モーターを付けるにも

MODEL 766にはミシン本体に

汎用モーターを取付けるブラケットが無く

取付けると下糸巻きが使えなくなってしまいます。

また、サーボモーターと汎用モーターは

取付の規格が違うためにテーブルに

そのままボルトオンすることができません。

せっかくキレイなテーブルに

ボコボコと穴を開けるのはお客さまに申し訳ないし、

ミシンのピラーにドリルで穴を開けるのは

ミシンに申し訳ないし…

サーボモーターの取付位置に合わせた

汎用モーター用のオリジナルステーを

作るしかないですね〜。

実は部品問屋さんで既製品がないか調べたのですが

汎用の取付ステーがあるとのことでした。

ラッキーっと思いつつ、詳しく内容を聞いたのですが、

ステーとテーブルの間に角材で枕木を入れる… とのことで、

あまり美しくない、お粗末お話しだったので

やっぱりワンオフでオリジナルステーを

製作することにしました。


当初、3mmのアルミ板を使って

作ろうとしたのですが…

人力での曲加工の難度が高く…

あえなく断念。

廃棄した原材料は

僕のポケットマネーから… トホホです。

いろいろ考えて溶接が容易な

スチール製のステーで強度加工をしたものを

使うことにしました。




ほぼ、形状が決まったところで仮組したものです。

美しいかな?… まぁ、これから塗装ですので…






ミシンテーブルの脚とほぼ、同じ色で塗装したものです。

やっぱり美しいでしょ?…

脚の色とほとんど同じ色に仕上がりました。

やっぱりキレイですね〜


モターの取付が少し外寄りですが、

下糸巻きの取付位置との関係でここにしました。





ダイレクト感やフィーリングに
若干の違いやニュートラル感はあっても
今後ののことを考えれば…

もしもモーターやフットコントローラーが壊れても
安価な汎用品にボルトオンや
そのまま交換できるので安心ですね。


 

ミシンの改造をするなら

ブラザー黒崎


 

 
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2015.09.12 Saturday

JANOME model 385 for school ジャノメ 385 水平釜直線専用ミシンのエラーモデル




連日の猛暑のなか
スクールミシンの点検・修理に
奔走していました。

夏休みを迎えるこの時期は
とても忙しいです。


だれもいない校舎…
懐かしい風景です。


ジャノメ社の水平釜直線専用で
初期モデルとなるスクールミシンですね。

まだまだ、現役で使われています。

ん… よく見ると、

結構なレアモデルですね〜。


正面のネームパネルが逆さまに取付られています。


何度も修理に来ている学校なのですが…

今まで気が付きませんでした。

遠くでセミの鳴く教室の片隅で
一瞬、我をわすれて

じ〜っと、見入ってしまいました。

まだまだ知らないことや
自分が気づいてないことが
たくさんありますね。


この時期、ともすれば気分的に
単調になりがちな仕事なのですが…

この学校に来てエラーミシンを
何台目に修理するのか…

来年から楽しみが増えました。


 

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ブラザー黒崎


 

 
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2015.09.09 Wednesday

brother 星座(さそり座) ブラザー 星座シリーズ ZBT-335Gのスタート・ストップレーバーの動作不良

随分、ご無沙汰しております。

この2ヶ月で学校関連のミシンを700台ほど

修理したのですが、さすがに疲労困憊… 

チョッピり夏バテ気味です。

一般のお客には繁忙期ということで、

事情をお伝えして修理時間を
通常の2倍くらいでご了承をいただき、

何とか対応することができました。

本当にご迷惑をかけました。

いつものリズムにやっとなりつつある…

とは言え、作業待ちのミシン達は…

 
ロックが8台、工業用が1台、
職業ミシンのワンオフモーターステー作製、
オールド職業の上軸交換が一台、

腕ミシンが2台、家庭用ミシンが…

まだ、通常営業に戻るには

もう少し時間が掛かりそうですね。

ということで気を取り直して

ブラザー社の星座シリーズ…  とは言っても
コンパルなのですが。
 

スタート・ストップレーバーの動作不良と

針棒の動きがギコチないとのことで

お預かりしましたが、音も少し変ですね〜。

針棒の動きやスタート・ストップレーバーの

戻りが悪いという症状、そしてコスれるような音も

オイル切れと思われる旨を説明して

修理と併せてオーバーホールもとのオーダーで

お引き受けしました。


と、言うことで “さそり座” ですね〜


多少のホコリは有るものの
キレイな状態なのですが、
まったく油っ気がありまあせん…

カピカピです。


面板、上面カバー、針板、ボビンカバーを外して
各部に注油していきます。


サイドカバー、底板を外して
ここにも注油します。




スムーズな動き出しと滑らかな
スピードの変化を針棒の動きで
確認しました。


外装もキレイに磨いて
ハイ完了です。

ということで、
もう少しがんばるぞ〜


 

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ブラザー黒崎


 

 
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