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2014.12.26 Friday

baby lock 糸取物語BL24 ジューキ ベビーロック糸取物語BL24の針抱き固定とオーバーホール




“ロックミシンが縫えなくなってしまいました。

購入してから一度も手入れしていないので

点検も含めて修理をお願いします”とのことで

糸取物語BL24をお預かりしました。
 


 

動かすと“ガタゴト”と音が鳴って

今にも壊れそうとのことなので

プーリーを手で回しながら、

ルーパーのガタツキなどを調べていると…

やはり、針抱きの固定シャフトが抜けていました。
 

また、針抱きのシャフトです 

最近、よく持ち込まれる症状です。



さて、欠落したシャフトを探しましょう。
底板を外してみると… この状態です。
 

固定シャフトは底板に溜まった切りクズの中に

埋もれるように落ちていました。


シャフトをロックするための

スタットボルトを締めるために外装を外すと

静電気のためにカーボンが付着して内部はこの状態です。

クリーニングする甲斐がありそうですね。


フレームがムキ出しの状態です。

これからクリーニングと内部点検を始めます。


珍しく自動糸調子器のシャフトに糸が巻いていました。

除去と合わせてクリーニングしましょう。


シャフトを入れて固定すれば完了です。


上下軸とベッド下、メス部分や糸調子器などの

清掃と注油が済んだので、余分なオイルを

キレイに拭きとって外装を組んでいきます。


銀ラメの糸があってので

チョッと巻きロックを試してみました。


鋭い切れ味とキレイな縫い目…

糸取物語BL24って、
かなりの業前でしょ〜。



 

北九州でベビーロックを修理をするなら
2014.12.25 Thursday

JUKI jureve HZL-010 JUKI ジュレーブ HZL-010のオーバーホール




久しぶりに使ってみようと
押し入れから出して使ってみたら
糸通しの途中で“ガガガガッ”と音がして
動きが止まってしまったとのことで
お持ち込みいただきました。



スマートな全自動の上糸通しと
下糸の自動供給システムが特徴的な
JUKIの名機  “ジュレーブ”  です。


世界初の超ハイテク機能を搭載したミシンでしたが、
あまりのハイテクぶりに本格的な整備できる店が
手芸店はもとよりミシン店でも少なかったようです。
不具合がでたミシンのほとんどが本社送りになり
整備や調整でパンクしそうになったという
噂がたったようですが…  定かではありません。

同じ機構を搭載した後継機種が出ていないのも…
何となくうなずける気がします。

動作確認後に通常縫いとあわせて、
ネーム刺しゅうも正常にできるかどうか
確認して欲しいとのことでしたので
メニューに入れることにします。



自動糸通しのギヤに糸が挟まっています。
シャフト受けとの間に入ってしまったようで
引っ張ってもビクともしません。

当然、ギヤも動かないので
ここが原因のようです。



無理矢理引っ張ると切れた糸が内部に
残りそうなのでバラしてから
外すことにしましょう。



釜周りのクリーニングを済ませてから
各軸受けへの注油を完了させました。

さて、刺しゅうのテストです。



キチンと文字が縫えています。
渡り糸さえ切れば文字刺しゅうの完成です。
さすが、ジュレーブです。

このミシンを持ってると
ちょぴり自慢したくなりますよネ。


 


 

北九州でジューキのミシンを修理するなら


 

2014.12.23 Tuesday

RICCAR (BERNINA)Holidaynu240 リッカー(ベルニナ社)ホリデーヌ240の電源基盤(通称L基盤)交換

ミシンキルトと言えば
ベルニナを連想される方が
少なくないと思います。


機能性はもとよりデザイン的にも
洗練されたミシンを世に送り出している
スイスのビッグメーカーで、
おおよそミシンキルトに必要な補器類を
最初からパッケージしているのが
大きな特徴と言えるでしょう。

これは、北欧のミシン文化がキルトと
深く結びついていることの証と言えます。
そしてベルニナ社のミシンを使ったユーザーは

その性能から生産メーカーが自社製品に対して持つ
揺るぎない自信とその裏付けとなる長い歴史を
充分に感じ取ることができるでしょう。

今回のホリデーヌ240の症状から察するに
メイン基盤の故障、電源基盤の故障、
電源基盤のケーブル不良もしくは接触不良が
考えられますが、今回は電源基盤/通称L基盤自体に
問題があるようです。

話しは概論に戻りますが、
ベルニナ社のミシンを機械設計の観点から見ると
実に合理的な側面が見えてきます。
各部をユニットに分けて設計し、
故障時はユニットごと交換することで
スムーズかつ合理的に対処ができます。
裏を返せば正規の整備レクチャーを受ければ
技術者の修理スキルに左右されずに
完成度の高い修理や補修ができるように
考え抜かれています。


こちらが、問題の通称“L基盤”です。


専用の段ボールケースにシッカリとした緩衝材、
防滴フィルもすばらしいのもです。
本国で組まれた基盤なのでしょうか。


かなり厳重に梱包されたパッケージです。
この辺のパーッケージ代もパーツの価格に
反映しているのでしょう。


ベルニナ社の製品はパーツの値段が高いのですが、

今回もチョッとビックりしました。
 


 
 

北九州でベルニナのミシンを修理するなら


 

2014.12.22 Monday

ミシンキルト教室とハンドメードバッグ




当店に在籍している日本手芸普及協会の

ミシンキルト講師主催の教室で

最近、バッグ作りが流行っているようです。
 


 

あれやら、これやら、

とんてんかん、とんてんかん、

うんつく、うんつく…

狭い店内でかしましく作業をしています。


自分の作った物をいつでも

持って歩けるというのが、

奥さま方の琴線に触れたようで…
 

とりあえずバッグが
一通り完成するまでは、

キルトは、おあずけのようです。


まぁ、仕方ないか。 と思いつつ、
無事に完成したようですが…


さて、ミシンキルトの講習開始か、と思いつつ…


そう言えば、店内の人体に

見慣れないデザインの服が掛かっていました。
 

確か、手織りの極上の生地が手に入ったとか、

はしゃいでいたような…


ということで、次回の教室で作る

チュニックの試作品を制作中とのことです。

ミシンキルト教室の“キルト”は

どこに行ったのでしょうか…


受講生の皆さまに
満足していただけるなら
まぁ、“良し”としましょう!


 
 

北九州でミシンの講習を受けるなら

2014.12.17 Wednesday

brother LS700 ブラザーLS700の内釜交換と釜止め調整

弦を弾くような縫製音が気になるとのことで

ブラザーのLS700をお預かりしました。

現状を確認してみると、

確かに内釜と釜止めの接点を糸が通過するときに
音が鳴っているようです。


と、言うことで基本の確認・調整から始めましょう。

まずは針板を外し、送りと釜周辺部をクリーニングします。

内釜を外した状態で針と剣先との出会いを確認するために

針は新品に交換しておきます。


位置、タイミングともに正常範囲内ですので、

出会い調整は特に必要ないようです。
 


ついでに上糸の調整機構も確認しておきましょう。
 

異音の原因は釜周辺のみのようです。

内釜はキズが入っているので交換して、

釜止めは干渉を少しコントロールすれば

音は収まるでしょう。

LS700はブラザー社のPC-8000やBC-6000などの

ロングセラー製品と筐体を共にする完成度の高いモデルです。

上記モデルは発売当初から主力商品として
国内のミシン市場を力強く牽引し、
OEMやPBブランド商品を含めて市場に深く浸透しています。
 

静寂性や滑らかな動き、
細やかな操作フィールなど

ミシンソーイングというカテゴリーに

“人に優しい”という新たな価値観を
創出したモデルだと思っています。

しかし、投入から優に10年以上が経過しており
初期モデルにおいては15年を超えるでしょうか…

工業製品としての設計思想を見ると

時代感は否めませんね〜。


 
 

北九州でミシンを購入するなら
2014.12.15 Monday

なぜ、ミシンは壊れるのか… ある日の質疑応答



 

最近、お客さまから
“ミシンって何で壊れるのかしら…”と、聞かれました。

う〜ん… 確かに。

問題がプロダクツ側(操作性、強度など)にあるのか
ユーザー側(使い方など)にあるのかは、別として

残念ながら機械は壊れるものです。
 

テレビもスマホもエアコンも冷蔵庫も壊れます。

しかも機械は一旦、本格的に壊れると
専門的に直さない限り
治り(自然治癒)ません…

だって自然じゃないから…

通常の電化製品はテレビもスマホもエアコンも
設計段階から使い方が決まっており、

使用者(ユーザー)は設計で決められた機能の中で
機械本体を使いこなすことになります。

そのために主たる故障の原因は
初期不良を除くと、使用状況(濡れる、湿度、暑い等)、
物理的破損(過度の使用、落下などによる損壊)などの
使用状態や使用条件となります。

ところが、ミシンの場合は
ミシン本体を道具として
上糸、下糸、ボビン、生地など

さまざまな素材を組み合わせて
使うことになります。

厚い生地や滑りにくい生地、
薄い生地、伸びる生地、
革、ビニール、絹など…
太糸、細糸、化繊、木綿…
ユーザーは思いつくままに
さまざまなものを自由に組み合わせて
ミシンを使います。

当然、使用限界や想定を超えた条件で
過酷に試される可能性があるのが
ミシンという機械なのです。

ユーザーの縫製スキル(技術)という
不確定な部分に依存し、左右されるのも事実で、
同じミシンで同じ素材を使って縫っても
『何の問題なく縫える人もいれば、
全く縫うことができない人もいる』
そんな事が往々にしてあるのがミシンなのです。

ということでユーザーが
“意図しているか、していないか”に関わらず
許容範囲を超えて使われた機械は必ず壊れます。
これは工業製品の宿命なのです。

だから、ミシンは壊れるのだろうなぁ…と、
漠然と考えながら、説明すると

『ミシンも含めて、機械って
壊れるものなんですよね〜』っと、
笑いながらお答えしてしまいました。

 



 

北九州でミシンを修理をするなら
2014.12.13 Saturday

brother 工業用ミシンのメンテナンスとニーリフターの調整

クレーンで吊り下げる

大型バケットを縫っている会社の

社長さんからお電話がありました。

以前、家庭用ミシンを修理するために

お伺いしたことのある方なので

また、何か問題があったのかと思いつつ

お話を聞いてみると…

今回は仕事で使っている古い工業用ミシンで

ご相談があるとのことです。

ということで工場の方に

トホホっ、工業用ミシンか…

手が汚れるんだろうなぁ と、思いつつお伺いすると。

普通のミシン屋さんでは腰が引けてしまうような

倍釜の工業ミシンがズラリ並んでいます。


話しを聞くと、

どうやら上糸にキズが入るミシンがあるとのこと。

上糸の糸流れを丁寧に確認していくと

糸案内の一部に溝ができています。

そこで擦れるのが糸にキズが入る原因のようです。


ゴッい針とこれまたゴッい糸ですね…

どうやら今回は手を汚さずに済みそうです。


正常に戻すにはパーツを交換するか

溝部分を平に研磨するしかありません。

しかし、当然新品のパーツは無いので

中古で探すしかありません。

冗談で“今なら新品のヘッドを

お安くしときますよ〜”って言ってみたら…

真顔で怒られそうになったので

チョッとビックリしました。

結局、中古の部品が手に入るまで

スペアのヘッドと入れ替えて使うことになりました。


ヒーヒー言いながら何とか

重たいヘッドを入替えたのですが、

今度は押さえを上げるニーリフターの

ロッドの位置が合いません。

セミドライヘッドなので手が汚れないぞ!

と、思ったのもつかの間…

オイルタンク式ではないとは言え、工業用です。

下回りはオイルでヌルヌルになっており、

ニーリフターの調整が済む頃には

やはり、手がオイルまみれになりました。

チャン! チャン!!


 
 

北九州で工業用を購入するなら
2014.12.12 Friday

世界が変わる… ブラザーの新機種




先日、ブラザー社から来年投入される

innovisシーリーズとbrotherシリーズの

新製品のお披露目に行ってきました。


特に予備情報も無く参加したのですが…

なるほど、2015年の春にブラザー社から投入される

上級モデルではプラットフォームが一新されるようです。


次期主力モデルとなる機種は

鋳造アルミフレームそのものがサイズアップされ

視認性に優れたカラー液晶や布送りの構造、

布押さえの電子的圧力制御など

フラッグシップモデルであるVF1からの

フィードバックが随所に見られました。

中級クラス以上のミシンで比較すれば、

国内他社の追随を許さない完成度をともなった

変貌を遂げるラインナップになるでしょう。

生産台数という“数字”に振りまわされたり

資金力不足で開発もままならないなど、
エンドユーザーの意見を無視しつづけて
意味の無いマイナーチェンジで業界や市場へ
毒を吐き続けるプロダクトが多い中、
少し胸を張りたくなるような
心をくすぐる明るいニュースだと思います。

ともすれば沈みがちになる

この業界のカンフル剤となり

市場が活性化することで連鎖的に

日本の景気回復の一助になれば… と、思います。

ルネッサンス…


古き良き歴史の中で

米シンガー社がミシンの製造によって

世界最大の企業になったように。

日本のソーイングが
再び光りを取り戻すことを思いつつ…

“ソーイング・ルネッサンス”という言葉が

頭に浮かびました。


 
 

北九州でinnovisを購入するなら

2014.12.11 Thursday

baby lock BL33 ジューキ 衣縫人 BL33の針止め固定とルーパーの調整




衣縫人BL33の針抱がグラグラして
スゴイ音がするとのことでお持ち込みいただきました。
目飛びすることもあったということなので
ルーパーの調整も合わせてお預かりすることに。
 

針抱き… 最近、ちょくちょく持ち込まれる症状です。
まぁ、使用頻度によるようですが…


高速で上下運動するわりに

小さなスタットボルト1本で止まっているので

緩む可能性が高い部分ではあるのですが…



この通り、シャフトが欠落しています。
もちろんガタガタと異音がして、
このままでは使えない状態です。
 


内部に落ちていました。
これが針抱きを固定しているシャフトです。

シャフトは外装を外さないと
増締めできない構造になっているので
糸調子部分も合わせてクリーニングしましょう。
ルーパーカバーが開かない旧タイプです。


シャフトの固定は完了です。
糸案内部分の外装は先に組んでおきましょう。



ルーパー調整をするまえに
念入りにクリーニングする必要があるようです。


さて、メス部分や下軸の清掃、注油も済んだので
後はルーパーの調整を残すのみとなりました。

余分なオイルが落ちたら
さっそく取り掛かるとしましょう。



 

北九州でロックミシンの修理をするなら
2014.12.05 Friday

brother Scan N Cut ブラザー スキャンカットその2



 

前回の話しで “スキャンカットでいきなり革のカットですか!”という

ツッコミを某部署から頂いたので、
今回はスタンダードなカットを紹介することにしました。


オマケとしてVF1を使ったツインニードルなどを

サラリとコマーシャルしたいと思います。


ギャザー押さえと二本針を使って飾りを入れたバッグです。


と言うことで…

まずはスキャンカットにカットしたいデータを読み込ませるか

内蔵のカットデーターを選びます。


シートにカットしたい布を貼って、本体に送り込むと

ナイフが自動で動き素材をカットしていきます。



カットが終わると本体から自動で排出されるので

専用のヘラを使ってシートから剥離していきます。


細かい部分は特に慎重に作業することをおススメします。

あらかじめアイロン接着シートを貼ってからカットすると

強度が増し生地がホツれず破れにくくなり、

スムーズに作業を行うことができます。


外側の不要な部分を取り除いた状態です。

さて、これからが本番です。


中抜き部分や意匠の細い部分は特に慎重にしましょう。

それくらい細かいデザインが可能だということですね。


無事に切り抜くことができました。

アイロンプリントシートを付けいるので

ステッチを入れる前にアイロンで圧着すると

ズレることなく上手く押さえ縫いができます。



ハイ、完成です。

赤い “ガール” の文字はアイロンプリントのみの

仕上げなのですが、これがなかなかのスグレものです。

洗濯してもハガレない強力接着なので、

押さえ縫いが面倒くさいという人にも

スキャンカットは楽しんで頂けるように

なっているんですね〜。


 
 

スキャンカットを購入するなら
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