ARCHIVE  ENTRY  COMMENT  TRACKBACK  CATEGORY  RECOMMEND  LINK  PROFILE  OTHERS
<< May 2014 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 >>
2014.05.31 Saturday

四葉のクローバーと小さな幸せ…


お世話になっている作家さんたちの
展示即売会が催されるとのことで
ご挨拶にお伺いすることに…

少し待ち時間があったので隣の公園をブラブラと…
随分手入れされていない花壇らしき場所に
青々と息づいているのはクローバーではないですか。

昔、一生懸命探していた四葉のクローバーを思い出し、
遊び心で探してみることに。

ありました!

なんと、こんなに大きいのがしかも二つ並んでます。

誰かに言いたくてソワソワするような、何となく懐かしいような。
そう思う自分が恥ずかしいような、チョッと安心したような…

これが小さな幸せというものなのでしょうか。





 
2014.05.30 Friday

brother Nouvelle Couture TA3-B626 ブラザー ヌーベル クチュールTA3-B626の送り歯折れと糸絡み


ミシンが急に動かなくなり、
送り歯も折れてしまったとのことで
修理依頼で持ち込まれたヌーベルクチュールです。


当時、超人気だった(30年以上前ですが… )職業用ミシンで
いまでもヌーベルシリーズとして生産されています。


この機種は送り歯の取り付け位置がチョと特殊で
一般的な釜止め側ではなく本体側に固定してあるため
互換部品がほとんどありません。

設計思想が変わったのでしょうが、
本音としては本体側に付いていた方が整備はしやすいですが…。
古いミシンなので、もちろん純正部品の供給も終了しています。


同年式の中古品から探してもよいのですが、
今回と同じように経年による金属疲労で折れる可能性が高いため
使用頻度や履歴の判らない中古部品を使うのは少し考えものですネ。

なにやら釜の奥に糸絡みが見えていますが…


一見、ギザギザと尖り硬くて強そうな“送り歯”なのですが、
外枠以外の送り歯は、生地の厚み変化や負荷に対して
柔軟に追随し、しなるように設計されているので
金属疲労により破損することは
充分に考えられるパーツと言えます。


ピラー側、右の送り歯が折れたとのことでしたが、
よく見ると真ん中も少し短くなっているような…
前後のストロークから考えても
真ん中も少し短くなっていますネ。


底板を外したのですが… 使い込んでいます。


釜にガッチり糸が噛んでしまっています…

急に止まったのも解る気がします… と言うか、
ここまでよく噛まなかったなぁ、と少し感心してしまいます。


ヘビーユーザーのハンドメード作家さんのミシンなのですが、
ここまでくるとアートですネ。


メンテナンスをしたらかなりスッキりしました。
これが本来の姿ですよね〜



送り歯が短くなると当然、布を送る性能が低下するため、
使用感や縫製のクオリティーが悪くなり、
今まで縫えていたものが縫えなくなったり、縫いにくくなります。
今回の折れ方の場合、厚物の送りは少し厳しい感じでしょうか…
とは言え、まだまだ使えるミシンなのでもったいないですよね〜


ご提案としてはこの機を廃棄せず、ボタンホール専用機として使い
一台追加で購入することを検討していただいています。

なぜかと言うと職業用のボタンホール器では
機構上、送り歯を使わないため
折れていてもゼンゼン平気だからです。


​専用機があればボタンホール機を一々外さなくて良いので
使いやすいですよ〜



 

 

職業用ミシンを修理するなら

 
2014.05.29 Thursday

brother ZU2-B680 ブラザー キャビネットタイプ家庭用ミシン ZU2-B680のモーター化とオーバーホール



お世話になっている洋裁教室の先生からのご紹介で、

キャビネットタイプの足ふみミシンをオーバーホールし

モーターを取付けてほしいとのことです。

内部はオイル切れのようで固着しており
すでにプーリーが回らない状態でしたが、

比較的コンディションが良く内部のギア等も問題無さそうなので

お預かりすることになりました。

一通りオイルを回して可動の確認がとれたので

クリーニングを兼ねたオーバーホールを開始します。


面板とライトスイッチ、配線からバラして

各部ごとにキレイにしていきます。


面板はほとんど新品状態になりました。


縫い目の幅ダイヤルや返し縫いボタンも…


この通り真っ白です。



ピラーの付け根部分もクリーニングします。



ジグザグの振り幅レバーや送り歯の上下ダイヤルも

ピカピカになりました。






素晴らしいコンディションです。なかなかキレイでしょ?

オーバーホールを完了したのでモーターの取り付け作業に入ります。

今回はYDKの汎用モーターを掛けるのですが、

ミシンライトの配線を電源ジャックの受けに接続しする必要があります。


取り付け作業も無事完了したのでコントローラージャックを接続し、
ライトの通電とモーターのチェックを兼ねてテストしましたが、
さすがにこの時代に作られたミシンです。

滑らかな回転と機械式の正確な動きは

いつ見ても感心させられますネ。


 


 

北九州で足ふみミシンを修理するなら
2014.05.23 Friday

brother Innovis M200 イノヴィス M200 刺しゅう機付家庭用ミシンのオーバーホール

 

ロングセラーのイノヴィス M200は

ブラザー社の家庭用刺しゅう機付きミシンです。

刺しゅう枠の大きさや充実した機能から考えても
中型クラスとしてはリーズナブルな機種と言えます。


M200を“現行機種”とか“新品”などと告知して

販売している一部のミシン店もありますが、

生産終了モデルなので今後の購入は部品供給の期間も含めて

一考した方が良いかもしれません。

この生産終了を受けてブラザー社のキャラクター刺しゅうデータ内蔵の

現行生産機種はInnovis SE3800Dはじめ数種類を残すのみとなりました。

刺しゅうミシン自体が“脱キャラクター”へ、

そしてローラ・アシュレイなどに代表される“ブランド化”と言った

時代になりつつあるのかも知れませんネ。


スイッチボタンの裏側に糸クズや布ホコリがぎっしりあります。



上糸調子器の周辺も布ホコリが… 

奥に糸絡みが見えているような…


最初の糸ガイド部分にも糸クズがありました。


先ほどの上糸調子器の奥に有るものを摘んでみると…


出てきたのは結構長い糸クズです。
これでは上糸調子器が正常に機能しないですね〜


一見、キレイそうな釜周りですが、

自動糸切り周辺を見てみると糸保持用のパイルが欠落しています。

これでは自動糸切り装置が正常に作動しません。



自動糸切り内部はホコリだらけです。

このホコリがオイルやグリスに吸着されて

油分を吸い上げていまうためオイル切れを起こすことがあり、

編摩耗や負荷で部品が破損してしまうこともあります。

クリーニングして油分を完全に除去したあと
糸保持用パイルを圧着して再建、
グリスアップ後に組み付けた状態です。


今回の作業のメインとなる内釜交換です。

左がメーカから直送された新品で右が交換品です。

交換品は本社に送るために品番を記入してパッケージしています。

開発部が破損状況などのデータを収集し

今後の開発に役立つことでしょう。

と言うことで今回も一件落着で〜す。



 

 

北九州で刺しゅうミシンの修理をするなら
 
2014.05.22 Thursday

My Lady 913 マイレディー913のオーバーホール


固着しているということでお預かりした
マイレディー913なのですが、どこを探しても
メーカー名が入っていないのです。




シンガー社のMY LADY MERRITT 913というのがあるので
その前身モデルかも知れません。


オイル切れで下軸の軸受けが固着したしまったようで、
分解注油ということでお引き受けしました。


う〜ん… 結構、使い込んでいますね〜


クリーニング後です。


フリーアームの送り機構なのどシンガー社の機構が
そのまま使われているようにも見えるので…
もしかしたらどこかのOEMで
シンガー社が製作したのかな〜 とか思います。


ボタンやスイッチ形状などのデザインは違いますが、
レイアウトやシャフトの径などが同じなので
多分、MY LADY MERRITTかな…


部分的に黄ばんでしまってはいますが、
まだまだキレイでシッカりと縫えるミシンですネ。



 

 

北九州で工業用ミシンの修理をするなら
2014.05.20 Tuesday

MITSUBISHI LIMI-STOP Z 三菱リミストップZ 工業用クラッチモーターの交換



三菱のリミストップZは電磁クラッチを搭載したクラッチモーターで
現在のサーボモーターのように自動糸切り機構を装備した工業用ミシンに
使用されていたチョッと懐かしいミシン用モーターです。





同シリーズは1999年12月で製造を終了しており
当然、メーカーからの部品供給も停止しています。
三菱リミストップZ(単相/100V)のモーターの後継として
三菱リミサーボ XC-Gシリーズというものがありますが、
モーターだけで20万円を超える価格となります。

個人で持つには、かなりイタい金額ですよね〜



ご自宅にお伺いして実機を拝見しました。
電源を入れてみるとベアリングの唸りが大きく、
とても使えた状態ではありません。

いろいろご提案をした結果、
自動糸切りの使用をあきらめていただいて
低価格なクラッチモーターに換装するということになりました。


こちらが今回使用するクラッチモーターです。
公称300Wの表記ですが実際は、それ以上の出力があるようです。


交換のため取り外された三菱のリミストップZを見て
オーナーさんが言っていました。
「モーターさん、長年の激務に耐えてくれてありがとうネ」
本当にお疲れさまでした。

残念ながら自動糸切りは使えなくなりましたが、
換装費用は三菱リミサーボ XC-G使用時の
6分の1に押さえることができました。



 

 

北九州で工業用ミシンの修理をするなら
2014.05.14 Wednesday

brother SX-1000 ブラザー SX-1000の糸立て棒修理とミシンの七不思議



ミシン修理の七不思議の一つとして

「同じ機種のミシン修理が重なる… 」というものがあります。

2〜3年に一台くらいしか依頼されない機種が、

日を置かずに立て続けで修理に入ってくる…


不思議な現象ですが、類は友を呼ぶ… と言った
類いなのでしょうか。

今回も最初の修理を受けた翌日に、同じ機種の修理依頼がありました。

しかも、2台とも糸立て棒の取り付け部分に故障があります。

 



糸立て棒は折れていないようですが…

超〜使い込んでいますね〜

この機種はボディーと針板のクリアランスが大きいので

釜周辺にホコリが溜まりやすい傾向にはあるのですが…


綿ホコリの中に釜が埋もれています。

ある意味、スバラシイ…

ここまで使い込まれているとは… 幸せなミシンですね。


出るは、出るは、デルハ、デルハ、ハハハッ…





底面と前後のパネルを外すので

ついでに注油をしてしまいましょう。


下軸に付いているピラー側の軸受けは

基盤をケースごと外さないと見えません。


 



糸立て棒もキチンと直り、
クリーニング後にオイルもまわしたので今回も終了です。

2台ともキレイになりました。




 

北九州でミシンの修理なら

 
2014.05.10 Saturday

JANOME Nuikiru N-505 ジャノメ社 ヌイキル N-505のオーバーホール



チョッと前にミシンの使い方教室で

スモックの袖上げをされて喜んでいただけたお客さまから、

自宅に置いてあるミシンが動かなくなってしまったとのことで

お電話をいただきました。



ご両親から出産祝いにプレゼントされたミシンとのことで

お伺いして拝見するとジャノメ社のヌイキルN-505でした。

ロックカッターを内蔵した機種で、布をカットしながら

たち目かがりができる電子制御式のフリーアーム付きミシンです。



 

子育てが大変でせっかくプレゼントされたミシンだけど、

押し入れで随分寝かせていました… とのこと。

電源を入れてスタートボタンを押してみても

かすかなモーターの唸り音はするけど針棒は上下しません。



お預かりして分解注油することになりました。



ロックカッターを収納している状態です。


ロックカッターを出している状態です。
 

このミシン、ロックカッターをセットして

ジグザグ模様を選択すれば、たち目かがりが

簡単にできるとのことですが、

お客さまも使ってみたことがないとのことです。
 

やっぱりロックミシンで作業してしまいますよね〜。



分解注油完了で各部の動きもスムーズです。



 

あと、ロックカッターを使っているときはくれぐれも

返し縫いをしないようにしてくださいネ。

布が針を押し曲げて折れてしまうことがあるので

気をつけましょう。



 

 

北九州でミシンの修理をするなら
 
2014.05.02 Friday

Riccar HA リッカー家庭用直線縫足ふみミシンのオーバーホール



よく使い込まれているリッカーの足ふみミシンです。

各部に浮いているサビが少し目立ちますが、

優しく磨けばまだまだ美しい姿を甦らせることができるでしょう。
 

全体的にクスミがでており、本来の吸い込まれるような深い黒と
ゆっくりと滑るような深い光沢は影をひそめています。



面板を止めているネジを紛失したため、ボディーと面板の間に
隙間ができてしまい、そこに上糸が入り込んで切れるため

布製のガムテープで固定していたとのことです。
 


 

ガムテープの粘着成分が劣化してカチカチに固まってしまっています。

塗装にキズを付けないように剥離するのが結構厄介なので、

ガムテープは使わないようにしましょう。

硬化したガムテープをキレイにクリーニングして

紛失したネジの代わりを用意しましょう。

変形している糸取りバネを交換する必要があるので

上糸の調節ダイヤル部分の分解清掃を兼ねて

上糸調子器を外すことにしました。


面板の下にあるミシンライトの取付けステーも

外す必要があります。

長い時間の経過が、乾いたサビに察せられますネ。


糸取りバネの巻きが少ないタイプだったので

汎用タイプを数巻きカットし、調整してから

ロック部分形成し直して組み込んでいます。







かなりキレイになりました。

ボディーの正面に付いている「RICCAR」のエンブレムですが、

もともとは黒い塗装がしてあったとの文献を読んだことがあります。

金属の上に塗装しているため剥離しやすいようで

今回のミシンもまったく塗装の跡が残っていません。



真鍮製のようなので磨いてみると

鈍い金色がシックにマッチするので、このままで仕上げたいと思います。



 

 

北九州でミシンの修理をするなら
Powered by
30days Album