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2013.11.28 Thursday

【番外編】brother Knitleader ブラザーの編み機に付けるニットリーダーの修理

ブラザーの編み機、というかニットリーダーの修理のお話です。
年に何度か編み機やその周辺機器の修理依頼が舞い込んできます。
ブラザー社も頑張りましたが編み機に関して部品の供給を含む全サービスを終了しました。


部品が入らないので当社としてもご依頼を辞退することが多くなり
倉庫に有った古いパーツもほとんど無くなりました。

そのため当店も編み機に関する修理請負の記述は
ネットを含めて全て外しました。
でも時折、なぜかお電話が掛かってきます。

この前もご相談がありました。

ニットリーダーの修理は出来ますか? とのことです。
電話口で色々話しを聞いていると、何となくしみじみとして…

『昔はみんな普通に使っていたのに
今じゃ珍しいらしくて、“先生! 先生!”って言われると
嬉しいやら恥ずかしいやら…』

『この年になって“先生”って呼ばれるとは思わなかったねぇ…』
『編み機は調子が良いのに、ニットリーダーのダイヤルが動かなくなって…』


しみじみと電話口で言われると断れなくて…

修理できないときはお断りしてもいいですか? と最初にお約束して
編み機を拝見させていただくことにしました。

可能性として考えられるトラブルはシャフトの受け軸やロック機構、
ギヤ、ピニオンなどの固着でそれなら解除は可能なのですが、
プラスチック部品を多用しているため割れていると交換部品がないため
修理はお断りするしかありません。


さっそく持ち帰ってカバーを開けてみると…

幸いにも修理は可能のようです。
目視のチェックでもパーツにクラックは見当たらないようなので
とりあえず直る旨を早急に電話して3日程、納期を頂きました。


ついでに、使用されていたオイルの酸化が進み、
非常に粘度が高くなっていたため動きが硬く
気温が下がるとパーツに負荷が掛かりそうなので
古いオイルを溶剤で全て流し
新たにミシンオイルをたっぷり回しておきました。


また、ダイヤルの取り付けパーツのクリアランスが大きく
ユラユラ、ガタガタしていたのでシリコンチューブを加工し、
隙間を埋めてユラユラを解消、ワッシャー2枚で隙間を調整して
​ガタガタを解消しておきました。


ピカピカに磨き上げました。
もうすぐお届けしますので暫しお待ちください。


 
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2013.11.27 Wednesday

SINGER LW103s PROFESSIONAL シンガー LW103s プロフェッショナル 職業用ミシンのオーバーホール

シンガー プロフェッショナル LW103sfの前身モデルとなる
LW103sは当時の職業用ミシンの中でかなりのシェアを占めていたようです。


他社には無いフリーアーム機構などの特徴があり
なによりひと回り大きいベベルギヤや縦のシャフトは
頼もしく頑強なアルミ合金のフレームと相まって
今、踏んでみてもシッカりとした揺るぎない信頼性を感じさせるものがあります。

最近のモデルではほとんどがプラスチックパーツになってしまったプーリーや
返し縫いレバーなども金属製で信頼に足る耐久性があります。

そして整備しやすいのも大きな魅力の一つです。
上面カバーを外せば上軸が全て確認でき、底板を外せば下軸の右側は整備ができます。


右面のカバーを外せばモーターや
上下軸の連動関係と返し縫いの機構があらわになります。



送り関係は三分割式の大型針板を外せば作業がしやすく
正面にあるプラスチックカバーを外せば大釜を真正面から見ることができます。


強いて欠点があるとすればフットコントローラーとモーターでしょうか。
通常の使用では全く問題は無いのですが、メーカーの使用想定期間はとうに過ぎているようで
コントローラーの新品はもちろん手に入らず、修理も無理な場合が多いようです。
内蔵のモーターも他社よりひと回り大きいため互換性がなく交換ができません。


故障すると買替えを視野に入れてご提案することが多くなってきています。



 
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2013.11.25 Monday

brother LM700 ブラザー LM700の針棒が曲がる!?【後編】

前々回の11月15日の続きなのですが
新品のスライドレール組と針棒が送られて来たので作業の再開です。
本格的にバラしていきましょう。



面板と外装パネルの前後は外しておいたので、
まずは上糸調整組から始めます。


上部にネジ止めされたセンサーも忘れずに外します。
カプラーからは外さずブラブラしないように
フレームにテープで固定しておくと良いでしょう。


ハイ、外れました。

これでスライドレール組はむき出しになります。
次ぎに針棒を抜くのですがこれは慣れれば簡単です。
しかし、ここからが大変です。


そう簡単にヘッドフレームからスライドレールは抜けません。
ちょっとしたコツが必要です。

さて、スライドレールを外しましたが、
もしかしてコレがネジレているのかも?

んな訳無いですよね〜


次は針棒をマジマジと見てみます。
このような感じなのですが…

表面が梨地のようになってガサガサというか、
細かい凹凸感がまるで特殊加工のようです。
指で挟んでさすってみても曲がっているようには…

う〜ん
針棒を平らな机の上で転がしても卓面と針棒の間に隙間は無いような…

悩んでいても作業が進まないので
怪しいところは全部新品に替えて組んでみました。

最後に出会い調整して、あとは外装を付けるだけですが
その前に外装も奇麗に磨き上げます。




う〜ん
ピカピカですね


と、いうことで今回も作業は無事完了しましたが
針棒の謎は深まるばかりです。



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2013.11.20 Wednesday

JUKI SPUR 21 JUKIシュプール21の半針ボタン

JUKIシュプール21をオーバーホールしてほしいとのご依頼を引き受けました。
完璧を期すためプラスチック製のツマミ関係や外装のパーツは
全て新品をメーカーにオーダーすることにしました。

返し縫いレバーや上糸調子ツマミなど数点ですが、
とにかくできるだけ奇麗にするためです。


半針ボタンもシルク印刷が薄くなっていたので
注文リストの中に入れておきました。


数日後… JUKIさんから荷物が届きました。

荷待ちの間に筐体のオーバーホール&クリーニングは
済ませておいたのでパーツの換装のみです。


一つひとつ新品のパーツを組み込んでいくのは
とても楽しい作業でとても新鮮な気分になれます。



ところが半針ボタンを取付けてみると
取り付けがユルユルで今にも外れそうです。

いつもやさしいJUKIの営業担当者さんに電話を入れ確認してみると
「半針ボタンは一種類しかないので合うハズですが…」との回答です。



右の黄ばんでいるものが交換予定品ですが、
送られてきたものと比べてみると取り付け部分がひと回り小さいようです。

上の写真を撮影して担当の方にメールで送って確認していただくと、
規格変更が行われていたようで申し訳ありませんとの連絡があり
平謝りされ、こちらが恐縮してしまいました。

まあ、メーカーとしては販売促進の一環としての計画的陳腐化や
コスト削減のたの形状変更や規格の変更が頻繁に行われているために
ままあり得ることなのですが…


ということでマイナーチェンジのため
現行の半針ボタンとの互換性がないことが判明しました。
今回は交換しないということになりとても残念です…



しかし!
ピラー内に収まっているボタン基盤ごと交換すれば
入れ替えることができるという荒技を発見しました! が…
壊れてもいない基盤を交換する罪悪感は残ります。
とにかく金額が高くなるので予算次第ですね。


 
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2013.11.15 Friday

brother LM700 ブラザー LM700の針棒が曲がる!?【前編】

時折、お客さまから

「針棒が曲がっているからこのミシンはダメだと言われて…

やはりこのミシンは直りませんか?」という相談を受けることがあります。

そんな時は決まって

「針棒は曲がりませんよ〜 針棒に許容以上の負荷が掛かる前に

針の方が折れますから。針より針棒の方が何十倍も太いですから、

これは物理の法則ですね。」と優しく笑いながら言っていました…

今までは… 

実際に針棒が曲がっているところを見たことがないので…

あるときLM700で固着の修理依頼が

ブラザー本社のお客さま相談室から舞い込んできました。

本社からの依頼なので何の気無く引き受けたのですが、実はそのミシンに問題が…


翌日、お客さまがミシンと共に来店されました。

スタッフが手際良く注油し固着は解除したようですが、

本社の技術サポートに電話で問い合わせているようです。

何事だろうと聞き耳を立ててみると

「針棒のクリアランス大き過ぎて針落ちが安定しない」との内容でした。

気になったので実際にミシンを見てみると

ガイドに接触する部分の針棒がオイル切れの摩擦により

変色しているのがハッキり解ります。

固着自体はすでに解除されているのですが、

プーリーを手で回しても確かに何か動きに違和感があります。
 

試しにプーリーを逆回転させてみると

針棒がブレて針先が外釜の溝に接触してしまいました。

クリアランスに問題があるな〜 と直感して

針棒を前後に押してみるとユラユラと頼りない。

針落ちの誤差です。

技術サポートにその事を電話で伝えると

「スライドレール上部にある固定部分の弛みでしょう」との回答でした。


何かが違うと思い糸調子器ユニットを外して

スライドレールと針棒の組をむき出しにして調べてみると

スライドレールに付いている下のガイドと針棒のクリアランスが

異常に大きくなっているのに気が付きました。



針抱きを摘んで手前に引いています。


針抱きを摘んで反対に押しています。

結局、スライドレール組と針棒の新品を注文する事になり、

今は部品待ちの状態です。
 

しかし、この隙間はどうやってできたのか?

確かにスライドレールのガイドはアルミ合金なので

負荷の掛かった状態で針棒との接触を続けると

摩耗して隙間ができるでしょうが…

常に一方向に負荷が掛かり針棒とガイドが偏摩耗したのか、

針棒がわずかに曲がったため上下運動でガイドが偏摩耗したのか…

圧力による偏摩耗なのか、針棒の湾曲による摩耗なのか… 

ハッキり言って解りません。

このミシンは購入して3年間でこうなったとのことです…

畳の縁のバッグを作り続けて…

恐るべしハンドメイド作家さん…
 

次は職業用ミシンの購入をご検討ください…。



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2013.11.12 Tuesday

関門海峡でアコウ釣り 48cm/1.7kgUP

ゴールデンウィークから行ってなかった船釣りです。
アコウを狙って関門の久美丸さんで出船しました。


船長がいつも使っているタモ網よりデカイやつがきました。
リーダーがフロロの2.5号だったのでヒヤヒヤです。


1.7キロを筆頭に1.5、1.2、1キロののアコウを計5尾。
小型のアコウにアラカブを十数尾という釣果でした。


山田さんとの釣行も久しぶりだったので
船長とやたらはしゃいでしまいました。


同行した山田さんと「これなら50センチオーバーの2キロUPだろう」と
話していましたが、帰路にポイント赤坂店で計測すると、
48センチ/1.7キロしかなく少しガッカりしました。
とは言え関門海峡内では最大クラスと言えるでしょう。
グリーンの目がとても奇麗です。


いつも笑顔の久美丸、榊原船長です。
あいかわらず優しいですね〜




関門海峡で根魚をスピニングタックルで狙うためのオリジナルテンヤです。
ラウンドタイプのヘッドなのにトップをフラットにしているのが特徴で
海エビをしっかり固定することができます。
もともとは80センチオーバーのマダイ用に開発したテンヤが原型で
昨年、四季丸さんに乗り潮巻きで80センチオーバーを仕留めました。
このテンヤは関門の急流でツケエを取られにくくするというコンセプトで再設計したものです。
一見、意味不明と思われるパーツが組み込まれていますが、
ちゃんと機能性を持っています。



関門海峡で船釣りするなら
久美丸 090-8625-8338


 
2013.11.10 Sunday

JUKI TL-82 ジューキ 職業用ミシンのメンテナンス

久々にTL-82を預かることになりました。
なぜかTL-82のオーナーの方はキレイ好きですね。

ピラーの付け根に汚れがありますがかなり美しい…
今回の82も超美品です。

返し縫いのレーバー以外、外装は全て取り払い
クリーニングしましょう。




針棒と布押さえのシャフトも磨き直して
送り歯もワイヤーブラシで丁寧に磨いて腐食をすべて落としました。



下回りもピカピカにして完了です。




 
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2013.11.08 Friday

JANOME Dream Lock33D ジャノメ ドリームロック33Dのメンテナンス

ロックミシンがずいぶん前から調子が悪かったとのこと

忙しくて忘れていていざ使おうと出したらうごかなかったようです。

ジャノメ社のドリームロックでしたが
ずいぶん放置したあったようです。




持ち手やモーターカバーの上にホコリ? というよりは

砂ボコリがうっすら積もっています。


プリーを手で回してみるとギシギシとした感じはありますが
引っ掛かりもなく異常な抑揚も感じないので

思ったより調子が良さそうです。まぁひと安心です

とりあえず外装を外してみましたが

オイル切れは勿論、糸が絡んで綿ボコリが溢れています。


比較的新しい機種なのでクリーニングして

オイルを回し磨けばピカピカになるでしょう。


外装を組み付けて再度磨けば完了です。


 

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ブラザー黒崎


 

2013.11.06 Wednesday

JAGUAR CANARY 506 ジャガー キャナリー506のオーバーホール

古き良き時代のエレガンスを
濃密に漂わせるジャガー キャナリー。

大きく斜めにカットされたヘッドカバーと
スクエアーを基調としつつ深めに角を落としたディテールがかもしだす
溶け始めたバターのような柔らかい質感とフォルム。




改良を重ね充分すぎるほどの強度にまで成熟した各パーツと
品質を保ち続けるため厳選された高品位な素材。

デジナーレもマキナも機械式としては極限に研ぎすまされた
モデルと言えるでしょう。

窓際に差し込む柔らかな午後のうたた寝のつもりが
思いのほか深い眠りにおちてしまい、そのまま時が止まってしまったようです。




カナリアが永い眠りから心地よく目覚められるように
ほんの少し時間を戻す必要があるようです。
そうすれば軽やかなリズムを再び刻み始めることができるでしょう。


今回は少し光りを落とし逆光を意識して撮影してみました。




 
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2013.11.03 Sunday

JUKI MO-330DX JUKIロックミシンの糸立て棒修理とクリーニング

ある日、お電話で

3本糸のロックミシンの調子が悪いので色々いじっていたら

袖が引っ掛かって糸立て棒を折ってしまったとのこと…

新しいミシンは色々覚えるのが大変なので買い替えるのはちょっと…

古いミシンなんですが修理できますか? とのことです。

多分、大丈夫だと思います。が、とりあえず一度ミシンを見てから

返答させてくださいとの旨を伝えました。


後日、お伺いして掃除のいきとどいたMO-330をお預かりしてきました。

併せてルパーのクリアランス調整と分解清掃も承ってきたので、

とりあえず外装を外してみましたが内部はさすがに時代を感じさせるものでした。


とりあえずベルトを新品に交換するためにモーターのボルトを緩めたので

そのままカーボンのチェックもすることに。

もちろん組み付ける前にモーターもクリーニングします。


ルーパー周辺もそれなりに摩耗が進んでいますが、

まだまだ現役で使えそうです。クリーニング後に調整します。


まずは古いオイルやグリスと汚れやホコリを一緒に落としてしまいます。


ゴミや汚れを完全に落とすことができたら

今度はミシンオイルをたっぷり回します…

これくらい徹底的にオイルを差します。

ここでルーパーの調整もしておきましょう。

オイルを回して二日ほど置いておき、再び回して再度注油します。

そしてギヤにグリスを適量絡めて注油完了です。

さて、折れてしまった糸立て棒です。
 

ボンドで盛り上がったとことろがイタイタしいです。


まずは、折れた面を平に削りながら

プラスチックの立ち上がりの高さを決めます。


中心をズラさないように穴を広げすぎないように調整しながら

ルターで慎重に穴を削っていきます。


これぐらいの精度があればOKでしょう。


金属の糸立て棒を差してもこの美しさ… なんてね。


裏側からポリエステルパテで固定するも良し、

ゼリー状瞬間接着剤で固定するもまた良しです。

ということで無事に終了しました。


 

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ブラザー黒崎



 

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