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2017.09.23 Saturday

baby lock BL68W ベビーロック 糸取物語 BL68W 針に糸が通らない ラクスルーを分析してみようの巻き

 

 


ロックミシンと云えば…

そう、ベビーロック社の糸取物語。

 

今回の修理はBL68Wなのですが、

自動針糸通し(ラクスルー)を使用しても

針に糸を通すことができないとのことで

お持ち込みいただきました。

 

この状態のままでは
どこに問題があるのか確認できないので
全面パネルを外し、

針棒に沿って取り付けられている

針糸通し機構を全体を見る必要があります。

 

まず、糸立て台を外します。
底板を外し、サイドパネルを外してから
やっと全面パネルを外すことができます。

 

以降は解析なのでチョッと長いため

飛ばして読んでもイイです。

 

この機種に搭載されている
自動針糸通し機構(ラクスルー)は
従来の針棒スライダーの構造と云うか、
スイングと云うか…
上部のスライダーと下部のスイング構造が

組合わされた、云うなれば…
ハイブリッド構造なのかなぁと〜

 

実はこの構造、

一部の高級ミシンにはすでに
搭載されていた機構なのです… が!

 

ミシンには針が1本…

いくら高級でも1本…

(ツインニードルは付くかも知れないケド)

 

1本針のミシンとは違い
4本ロックには針が左右に
付いているのですよ。

 

つまり… 右と左で2本。
糸通しフックを水平に移動させる
必要があるのですよ!

 

しかし! さすが baby lock…
鈴木製作所さま… まさに神的。

チョイとレベルが違いますね〜

 

針棒周りをじっくりと

観察すると解るのですが

ラクスルーの特長の一つに
ユルユルなクリアランスがあります。


パーツ自体はシッカリと
固定されているのに
チョッと不安になるくらいに
可動部分がフラフラで
ユレユレなのですよ。

 

クリアランスが大きいと云うか
コレがまた、絶妙な訳ですよ…


まぁ、重力を利用して

自動糸通しの下部機構自体を
吊り下げているのですが、
コレが自然の法則=神の法則に従い

可動範囲内で最も低い定位置に

必ずぶら下がる。


ユルユルのクリアランスでも
各部パーツが一番低い下の部分に
吊り下がり、その状態で調整すると

ドンピシャ百発百中で針に糸を通す…

という、まさに神的…
 
クリアランスを小さくして
遊びを無くすことで精度を上げると、
気付かないまま、曲がった針に
使用してしまったときなどに
一撃で糸通しフックを

破壊してしまう可能性が高いので、

やはり適度な“ヨユウ”というか
必要な“アソビ”が不可欠なのです。

 

それがラクスルーの特長に
具現化されているのでしょう。

 

人生にも“遊び”と“余裕”が

必要ですよね〜

 

衣縫人のスライダー回転式針糸通しや

糸取物語に搭載されている

旧ラクスルー機構では

エアスルーパイプの連結位置と

自動針糸通しの定位置が違うため

エアスルーパイプで糸を通した後で

連結を一旦、解除してから

プーリーを最適な位置まで回し

再度、自動針糸通しを使用する

必要がありました。

 

糸取物語のwaveシリーズに搭載の

ラクスルーはエアスルーパイプを

連結すると、そのまま自動針糸通しの

使用に最適な位置にセットされるため

糸通しを行うための行程が少なくなり

一段とスムーズになりました。

 

ここまで解析?解説?です。

 

と、いうことで本題に戻って…

 

今回のbaby lock BL68Wの症状は

エアスルーパイプの連結位置で

ラクスルーを使用すると

糸通しフックのスイング機構が

途中までしか降りて来なくて

糸が通せないとのこと。

 

エアスルーパイプの連結と

ラクスルーの位置決定は

物理的に連動しているので

どこかがズレているハズです。

 

エアスルーパイプを連結すると

糸通し機構を固定する機能が働き

針棒に付いているシャフトに

ガッチりとロックが掛かる仕組みに

なっていますが、

よく見てみると通常の固定位置より

針棒がかなり下に降りた状態で

作動しています。

 

何かが、ズレとりますネ… 多分。

どこだろう…

 

ぱっと見は

特に問題は無さそうに見えるけど

部品の欠落とかでは無さそうな…

 

う〜ん 判らんデス。

 

上から見ると何か不自然な…

 

自動針糸通しのスライダー部分と針棒が

平行じゃないな〜っと思って見ていると。

パーツがズレた跡が…

これじゃ、自動糸通しをしたとき

レバーから指を離すと勝手に戻ってしまう。

 

コレでほぼ正常な位置かな…

ところで何でズレたのかな?

 

…辿ってみると

取り付けの台座が何となく

歪んでいるような…

この台座部分が変形しています。

とりあえず外してチョイと叩いて

形成しなおして、仮組して

動作確認をしてみるとイイ塩梅です。

 

まぁ、こんなものですね。

 

針棒が突き上げたとは考えにくく…

連結したままだと動かないハズだし…

連結せずに糸通し機構を使用して

完全に収納されていない状態で動いたのか…

まぁ、いっか…

 

新品のパーツを

ベビーロックさんに注文して、

調整しつつ組込んで

 

さて、微調整なのですが

コレが正直、超めんどくさい…

しかた無いのですが、手間が掛かるデス。

 

調整のヒントですが、

僕の場合はどちらか片方の針を

外して行います。

調整時に糸通しフックを傷めない為で

外した方の針側にフックを下げて

反対の針穴を見ながら

フックの高さを決め調整します。

 

 

針を付けたままフックの高さ調整をすると

フックに付いている極細ワイヤーが

針に当たって曲がったり

折れたりすることがあり、

それだけで糸が通らなくなるためです。

 

まぁ、こんなものでしょう。

位置調整が完璧にできたら

スライド、フックセット、ステイ、

格納など、一連の動きを確認にして

針を付けてみましょう。

 

新品の針を付けてさぁ、テストです。

左もバッチリ!

指をレバーから離しても固定OK!

 

右もバッチリ、固定OK!

 

軽く押せば、すんなり戻って

糸を通すと同時に、糸通しフックが

上部に格納されます。

 

縫い目も美し〜い!

 


今回の修理も

これで終了とさせて頂きま〜す。

チャン・チャン!

 

 

 

 

 

ロックミシンの修理なら
ミシン修理センター

 

 

 

 

 

 

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